拠点概要

共同利用・共同研究拠点とは、研究設備や資料・データ等を全国の研究者の共 同利用に供し、または共同研究を行うことで、大学の枠を越えた学術研究を効果的・効率的に推進するシステムとして機能する機関であり、文部科学大臣によって認可されます。
京都大学経済研究所は、わが国の経済系研究所群において、唯一経済理論に重きをおいた体制を構築している研究所です。早くから数理・計量経済学の研究拠点として広く内外に認知されており、とくに近年は、マクロ経済動学・空間経済学等の「複雑系経済学」とゲーム理論等の「経済戦略と組織の研究で成果を上げています。

このような実績を背景に、研究者コミュニティーからの要望に応え、平成22年度から、経済研究所は「先端経済理論の国際的共同研究拠点」として共同利用・共同研究拠点に認可されました。経済研究所は、これまでの経済理論研究の国際的な拠点活動を通じて培ってきた、国外・国内の研究者ネットワークを研究資源として外部の研究者に提供します。

現在、経済研究所では、年間50名を超える優れた海外の研究者を招いて、国際コンファレンスの開催や所員との共同研究を行っています。また、ミクロ経済学・ゲーム理論、計量経済学、都市経済学、マクロ経済学・経済システム等の分野で、年間100回を超える研究会を開催しています。
さらに、国際学術雑誌の編集・出版に携わり、海外の研究機関と研究交流協定を結ぶ等の活動もしています。

このような大学の枠を超え、海外に開かれた共同研究の場をさらに一層多くの研究者に提供します。そのために、外部の研究者を代表とする公募型共同研究プロジェクトを実施します。公募型共同研究プロジェクトは、外部研究者が研究課題と研究組織を提案し、所員と連携して研究所の研究者ネットワークや研究設備、電子リソースを活用し、一年間にわたって集中的に行う研究プロジェクトです。プロジェクトからの新規研究課題の発掘や、独創的研究構想の国際的共同研究への発展等 を目指します。

平成24年度は、全国から応募された研究プロジェクトから、メインテーマ研究課題(経済危機と災害復興のマクロ経済分析)3件、一般研究課題9件が採択されました。
また、拠点では、先端経済理論研究やその応用領域に関連する国際コンファレンス・シンポジウムを開催し、広く情報発信していきます。


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